葱と鴨。

文化系、ゲーム、映画、ジェンダー。

直接対決型のゲームとハイスコア型のゲーム。

「Awesome Games Done Quick」って見ましたか?

ゲームの最速クリアを競うRTA(リアルタイムアタック)というジャンルのイベントで、たとえば初代『スーパーマリオブラザーズ』を5分以下で8-4までクリアするような、そういうチャレンジをいろんなゲームでするイベントです。マリオはこんな感じ。

www.nicovideo.jp

 

これ、自分がやったことのあるゲームだと最高に面白いんですよね。

「そこそんなスピードで駆け抜けられるのか!」とか

「そのショートカット知らない」とか

「こいつ強いんだよな…」からの「そんな倒し方が!」とか。

 

Twitchに過去も含めてアーカイブがあるので、思い入れのあるゲームだけでも見たら懐かしさ爆発すると思います。(https://www.twitch.tv/gamesdonequick/videos/all

個人的にはアクションもいいけれど、ギレンの野望とかダビスタとかシミュレーションゲームが見たいですね。

 

で、ここから本題に入るのですが、スポーツには大きく分けて2種類あります。

直接対決型:サッカーとかバスケとかボクシングとか、相手と直接戦って勝敗をつける競技

ハイスコア型:100m走とかフィギュアとかゴルフとか、ハイスコア(やタイム)を競う競技

 

この2分類はゲームにも当てはまって、ほとんどのeスポーツタイトル(格ゲー、MOBA、FPS……)は直接対決型です。

というかリアルスポーツでも、ゴルフとか一部の例外を除いてプロ競技はほぼ直接対決型です。

 それには理由があって、ハイスコア型は基本的に相手のプレーに介入できないので、戦略や駆け引きが入る余地が小さく、何回やっても強い方が勝つ単調な結果になりやすいからです。

ウサイン・ボルトの100m走はエキサイティングでも、野球みたいに年間140回も見たい人は少ないでしょう。

ゴルフは、コースが変わる(≒毎回ルールが変わる)という部分で新鮮さを確保している数少ない例ですね。

 

やっとゲームの話に戻ってきますが、RTA文化はまさにこのハイスコア型です。だから毎日見るには厳しいけど、年に1回のお祭りとして最高に盛り上がるわけです。そしてこのRTA文化、もうちょっと大きくする余地があると思っています。

 

さらに文脈を追加すると、世界的に見ても日本は、ハイスコア型競技の人気がめちゃくちゃ高い国でもあります。

箱根駅伝、マラソン、フィギュアスケート、体操などなどなど。

世界中どこの大会でも、フィギュアの会場が日本人で埋まるというのは有名な話。

日本が世界的に強い競技ということもあるけれど、同時にたぶん国の性質として、こういう職人的な、努力が報われる感じがする競技が好きなんだと思います。「負けたけど自己ベスト」という状況が発生する競技でもあります。

逆に言えば、相手の長所をつぶし合うような駆け引きや戦術的要素が多いゲームは、世界の平均と比べると苦手な人が多いのかもしれません。

 

この話の落としどころは難しくって、

「うまくやればパズドラのプロは需要あるかも」っていう話でもあるし、「日本でRTAは伸びしろありそう」っていう話でもあります。全体的にいうと、eスポーツには現時点で見えてない形の可能性がまだまだあるってことです。

マインクラフトでお題を出して制限時間内に何かを作って、採点で勝負を決める形とかもあるかもしれません。

私自身は直接対決型のゲームばかりやってきたのですが、ハイスコア型にポテンシャルがあるのも事実だと思うので、誰かにその道を切り開いてほしいなぁと思っています。

 

さらに余談。

PUBGが日本で(も)流行った理由の1つに、このハイスコア型の成分があるんじゃないかと思っていて、PUBGの結果って「勝ちor負け」の二択じゃないんですよね。

それよりもむしろ「100人のうちで何位だったか」というスコアが意識されやすいゲームです。

PUBGでは「勝ったor負けた」の要素が薄まるかわりに、自分のパフォーマンスが「良かったor悪かった」という方に意識がいくので、結果がダメだった時のダメージが小さいんだと思います。

PUBGは本当にいろんな意味で特徴的なゲームなので、いつか1回まとめたいなー。